2013年6月27日木曜日

スマートホームシステム実証実験ハウス

さいたま市桜区にあるHONDAのスマートホームシステム実証実験ハウスにて、私の所属する地域ブランドグループ「さいたま家づくりネットワーク」の第5回スキルアップセミナーが行われました。


さいたま市はすでに国の「次世代自動車・スマートエネルギー特区」に指定されていいます。このスマートハウスもその一環として、プレゼン住宅棟・実証住宅棟・さらに3棟目の実証住宅棟が建設中でした。

太陽光パネル・家庭用発電給湯装置・蓄電池・EVカーにより電力の高効率化や3棟間の電力・熱のシェアリングも実証実験するとのことでした。

コンセプトは 生活エネルギーの「家産・家消」


確かにこれを実証検証するには、現在の電気事業法の中ではむずかしい事が結構あるようでしたが、緩和をしていただき、沢山の可能性を探し出していただきたいと思いました。

今日は、建物の良し悪しを見に来た訳ではありませんが、超大手ハウスメーカーさんの木造でした。。。。。。これ以上、本体に触れることはやめることにします。

電気好きの私にとっては全てのシステムが、ワクワクしました。

発電・充電・買電・売電、そして停電時の自立システムなど電気屋さんでもなく建築屋さんでもない自動車屋さんの目線で作られたシステムは大変興味深い物でした。

私が一番気になったことは、設備のメンテナンス費用です、コージェネは10年、パワコンも10年、蓄電池は....と便利さを維持するのにどんだけお金が掛かるんだと言うことでした。

良い物は取り入れて、頭で整理して、何がエコなのかをお客様に説明できる良い体験が出来ました。

また、E-KIZUNA Projectという言葉も始めて目にしました。電気自動車を普及させるための問題と解決を市民・事業者・行政・大学のネットワークにより解決していこうと言う物のようです。

確かに日産リーフを1日だけ運転させていただいたことがあるが、良い車です、でも長距離を走るときの電欠のことを考えると今ひとつ手を出せないのが正直なところです。

Keyword iRemocon、CIGS薄膜太陽電池 充電アーム Smart e Mix Manager(SeMM) ホームバッテリーユニット(SHB) ガスコージェネレーションユニット (mCHP)

最後に興味深かった話が、エコウィル(コージェンレーション)の事、最新のエコウィルは停電時に100Vの電源なしでもエンジンが起動できるようになったこと、また都市ガスとLPGとの切り替えも、ソフト的な切り替えで可能であること、但しこの件はガスの関連法律の中で接続に資格者を要する等、問題があり実現していないようです。この件につきましても特区なのですから、実証実験を行ってもらいたい物です。

写真撮影は許可していただきましたが、技術的な物はオフィシャルなところに出さないようにとのことでしたので、外部からの写真と状況写真のみの掲載としました。









2013年6月25日火曜日

お客様からの質問ご返事させていただきました。Q&A

弊社の家造りへのスタンスについて、ご質問をいただきましたので
ご回答させていただきました。




佐藤様

返信ありがとうございます。

いくつか質問があります。
お答えいただければ幸いです。



1.断熱材ネオマフォームとのことですが、 
  屋根、壁、床は何mmとなりますか?

A1 温熱等級4を基準としております。

ネオマフォームを用いた外貼り断熱工法です。

一般的には、仕様規定と言って次世代省エネ基準にネオマフォームの場合の床・壁・天井の厚さが規定されています。

しかし、これは計算をしなくて良い場合の簡易的な基準で、本来であればQ値計算(今後はUA値計算に変わる)が正確な断熱性能計算するための手段です(性能規定と呼びます)。と言う訳で、弊社はQ値計算(現在はUA)を行い1戸1戸断熱性能を計算しております。

その結果、埼玉の一般的な地域はⅣ地域と呼ばれておりますがQ値にして2.0~2.2ぐらいの結果が出ております。(温熱等級4でⅣ地域のQ値は2.7以下 小さい数字の方が断熱性能が高い)

ネオマフォームの場合、屋根は50mm、壁は30mm、床は基礎断熱としているので基礎の外周部に防蟻断熱材スタイロフォームAT50mmを基礎コンクリートに打ち込みます。よって床下は室内空間となるので床下には断熱材を充填しません。

屋根の断熱に関しては、ネオマフォームにプラスしてアルミの遮熱材を使用します、現在の計算基準にはないのですが遮熱が重要で、夏期に於いては断熱材の厚みをプラスアルファしてくれる大変有効な技術です。

以上が弊社の標準的な仕様です。もちろん断熱性を高めようとすれば壁厚部分に充填断熱をすることでQ値は1近くまで上げることは可能です。

経験上、構造材の木材を全て室内側にすることで温度湿度によるストレスを与えない方が木材が健全に保てることが実感できます。





2.床面積38坪程度だと一般的に坪単価おいくら
   くらいでしょうか?

A2 弊社の場合レンガを外壁に選択した場合、65万/坪(税別)を目標にコストコントロールしております。 


3.ネオマフォームの場合、高気密過ぎて、部屋内乾燥はどうでしょうか?
ある工務店さんは加湿器が必須と言われたところもあるので。ネオマフォームでの断熱材ではありませんでしたが。

A3 ネオマフォームに限らず、高気密高断熱の場合、特に潜熱交換型の第1種換気装置を使わない限り、冬の低湿度の時期は24時間換気にて外気を取り入れる第3種換気の場合、理論上過乾燥になります、そのため壁材や天井材などに調湿生のある物を使用してもらったり、室内で積極的に洗濯物を干してもらったりしております。

個人的にたこ足のようにダクト配管した第1種換気装置は好きになれません、ダクト内の結露やカビのメンテナンスが問題だと思っているからです。




4.レンガは地震や経年劣化で割れは大丈夫なのでしょうか?

A4 三室には弊社がレンガを輸入している代理店が建てたブリック(レンガ)の町並みがあります。ご案内しますので一度ご覧になると良いかと思います。

レンガと呼ばれる物にもいろんな物があります、弊社のレンガはオーストラリアで1100度の高温で焼かれた無機質材です。腐ることはありません。

ただ木造を主構造とし外壁のスキンをメンテナンスフリーにすると言う発想なので、軽量化を図るために25mmにスライスしております。
このレンガは、接着剤で貼るのではなく。

ガルバリューム鋼板という耐久性の高い鋼板のレールを全面に貼りそのレールにレンガをはめ込みます、最後にレンガの目地部を目地モルタルにて充填いたします。

運搬などのストレスが掛かり施工後にクラックが入ることがありますが、構造や防水性能には問題有りませんが、その場所1ヶだけを交換することが可能です。


5.床暖房への貴社の考えは?
  床無垢材で大丈夫か?
  電気、ガスがよい?
 蓄熱式暖房器具でよいなど。

A5 私の考えは、床暖房がベストだと思っております、わが家も床暖房ですでに15年暮らしておりますので、床暖房のない生活は出来レバしたくないのが事実です。しかし15年前の家とは弊社の場合も断熱性能が格段向上しております。床材をキリ材などにした場合エアコンの熱源だけでも素足で生活できることを確認しております。

特に弊社のプランニングはドアのない空間を提案しておりⅠ吹き抜けの空間を設けた場合などは1階床暖房のみの熱源で階2階の温度差を2度程度にすることが可能です。

床材は、無垢材しか使用しません、価格は高くなりますが、床暖房に耐えられる程度まで乾燥させたムクの床材を使用します。

床暖房は温水式が良いです、電気式の場合はランニングコストが掛かるのもありますがON-OFFの繰り返しになり床材へのストレスが掛かります。

それでは温水式の場合何を元に温水を作るかですが、ガスボイラーで作る場合(標準仕様)がスタンダードです、ただ都市ガスの場合は良いのですがLPGだと燃料費が高くなります。

電気の場合、エコキュートに床暖房機能がある物がありますが、湯切れが心配です。ほかにエコキュ-トと同じように電気を使いヒートポンプでお湯を作りその熱源を使い床暖房する方法があります。

この方法はガスのように温水温度が上昇しませんが低温床暖房方式で暖めることが出来ます。エアコンと同じで1の電気エネルギーに対して4倍5倍の仕事をしますから電気代も少なくて済みます。

蓄熱式暖房機は暖かさが上品です、理想的ですが、深夜電力の1時から6時までの超お得な時間帯の設定が今年の3月31日に廃止になりましたので、今ひとつお薦めできない状況です。

弊社、コンセプトハウスは、基礎コンクリートを蓄熱暖房とした床下暖房とエコキュートの熱を使用した温水暖房を体験することが出来ます。




6.工法は軸組でしょうか?

  耐力面材等は使用されますか?

A6 構造は国産檜4寸柱 を使用した在来軸組工法です。基本集成材は使用しません。

弊社は全棟認定長期優良住宅が基本です、その中で構造基準は耐震等級2となっておりますが弊社の基準は最高等級の3を基準としております。

耐力面材を使用いたします、原則構造用合板を使用します。ダイライトなども使用したことはありますが、地震時の粘りが無く怖いと思い採用を控えております。モイスという構造用面材も注目はしております。

外壁にレンガを採用しているので外壁の変形量を少なくするためにも耐力面材が必要になります。




7.一階床フローリングからの使用部材と厚みは?

A7 1階の床の構造は転ばし根太組+構造用合板12mm+温水パネル12mm+ラジアタパインうずくりフローリング12mmが標準仕様です。

ご希望により15mm 20mm 36mmなどの床材も使用しますが、床暖房の効率を考えると12mm程度の床板が良いです。




8.二階天井から二階床フローリングまでの使用部材と厚みは?

A8 一般住宅の場合1階2階の防音は考えていません、1階天井は貼らずに無垢材の梁を見せることもあります。

その場合、2階床の防音と床配線も兼ねて剛床24mmの上に15mmの石膏ボードを貼り仕上げに12mmの無垢フローリングとなります。

もちろん1階の天井を貼ることも出来ますがその場合9mmの石膏ボードにルナファーザー又は珪藻土クロス貼りとします。



9.ハイクリーンボードやエコカラット等、アレルギー物質への対応力は?

A9 すでにご確認かと思いますが弊社は発売当時よりハイクリーンボードを標準仕様とし吉野石膏のHPに掲載されております。

このハイクリーンボードは最小限使用した接着剤や、外壁に使用している構造用面材に使用されている基準対象外の、化学物質をキャンセルしてもらいたい気持ちで使用しております。

おかげさまで室内はクリーンです。
たビニールクロスは基本使用いたしません、ドイツ製の木チップ入り紙クロスを標準使用いたします。オプションで漆喰や中霧島壁をお薦めします。

建具等も化粧シート貼りの物は使用しません。但しカウンターや窓枠等には無垢木材の積層材を使用いたします。




10.貴社の太陽光発電への考えは?
    施工されるケースが多い?

    使用される場合のメーカーは?

A10 正直現在のところ、優先順位は低く考えており、余りお薦めしておりません。

まずは、住宅の基本性能を予算内で最高の仕様にした方がよいと思っているからです。

特に太陽光がエコの代名詞となっておりますが、スカスカの家に10KWの太陽光発電を付けてゼロエネ住宅だと言われてもおかしな話ですよね。

正直、家電製品は寿命があります基本10年程度と 考えております(太陽光の場合パワコンが10年、パネルは20年以上)つまり寿命が来たら買い換えなくてはいけません、後付けなので、お金持ちで有れば簡単な事でしょうが。

しかし、住宅の場合、基礎、構造材、サッシ、断熱材はまず一生替えることはないし替えるとなると大変なお金が掛かる事です。

屋根外壁は大改修の時期が30年おきに来るとしても3サイクル90年から100年寿命の住宅を私は「いい家」だと思っています。

その代わり、出来るだけ南向きに大きな屋根を作るように計画しています、それは将来お金が出来たら大容量の太陽光発電パネルや、太陽光温水器を設置できるようにです。

とは言っても、実は9月より着工予定の上尾市の住宅は国土交通省のゼロエネルギー住宅に採択された住宅です。可能な限り断熱性を向上させ最小限の太陽光発電装置を載せて、1次消費エネルギーをゼロ以上にしようという物です。


また現在工事中の上尾市緑丘の物件は、大屋根に16KWの発電パネルを設置し20年間の全量買い取り制度を利用するという物です。こちらは9月末に完成予定です。こちらのメーカーはLIXILの製品です。



以上長々ととりとめのないお返事をさせていただきました。
宜しくお願いいたします。