新築現場で土台や柱がオレンジ色に塗られているのを見たこと有りますか? それが防虫防蟻剤です。 防虫防蟻処理には現場塗布の他に工場にて木材に薬剤を加圧注入されたものもあります。これらJIS(日本工業規格)に適合する防虫防蟻剤は、そのほとんどが化学薬品であり、不幸なことに、防虫防蟻に有効であることが判っているヒバ油・木酢・柿渋など自然素材は公には認められておりません。
化学薬品の健康被害の有無はここでは、コメントは控えさせていただきますが、防虫防蟻に化学薬品を使わなくても、防腐防蟻に関して品確法の最高等級3として評価される方法があることを多くの方(設計・工務店・ビルダーなどのプロの方々を含む)はご存じないということを知りました。
品確法とは、建築基準法が建物の最低基準を規定する法律に対して、建物の性能を等級により評価しようというもので、本年より開始された長期優良住宅も品確法の評価に基づいて認定されます。
それでは、どうしたら化学薬品を使用せずに最高等級3のグレードの防虫防蟻性能を取得できるのか。
細かい規定は(財)日本住宅・木材技術センターの発行する「木造住宅のための住宅性能表示」に記載されている。熟読しないとなかなか理解できないので、佐藤工務店の場合の仕様を記載します。
イ.外壁の軸組等の防虫防蟻:外壁を通気構造とし柱は12cm角の檜(柱のみ杉でもOK)、1階外壁面部分の間柱・筋かいは檜、構造面材は防蟻剤不要のダイライトMS9mmを使用。
ロ.土台の防腐防蟻:土台に接する外壁下端に水切りを設け土台に檜12cm角を使用。
ハ.浴室・脱衣室の防水:浴室はユニットバスとする、脱衣室床下地に耐水合板、壁天井下地には耐水石膏ボードを使用。
ニ.地盤の防蟻:ベタ基礎を採用。
ホ.基礎の高さ:GL+400mmとする。
ヘ.床下の防湿・換気:基礎断熱工法のため摘要無し。
ト.小屋裏の換気基準:屋根断熱工法のため摘要無し。
以上のイ~トの仕様により性能表示・長期優良住宅において劣化等級3を取得しています。
★最後に檜の枕と防蟻処理剤を塗布した枕があったとします、あなたはどちらの枕を使用しますか?
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